Column ・ 補助金・助成金 / 札幌・北海道

札幌のDX・AI導入に
使える補助金まとめ

「AIやITを入れたいが、費用がネック」——そんな札幌の中小企業向けに、国のデジタル化・AI導入補助金と札幌市の2つの補助金の関係・金額・申請の前提条件を、現場目線で整理しました(2026年7月6日時点の情報です)。

00結論
ANSWER

札幌の中小企業がDX・AI導入で使える補助金は、国の「デジタル化・AI導入補助金」(通常枠 上限450万円・補助率1/2)を軸に、札幌市の2制度を組み合わせるのが基本形です。市の「デジタル化・AI導入促進補助金」(上限225万円)は国の交付決定を受けた企業への上乗せ、「DX・賃上げ加速化補助金」(上限500万円)は賃上げを誓約する企業向けの制度で、どちらも市の伴走支援で「DX推進計画」を作ることが申請の前提条件です。つまり最初の一歩は申請書類ではなく、「自社の何をデジタル化・AI化するか」を固めること。公募は年度・先着順で動くため、検討は早いほど有利です。

02全体像
OVERVIEW

Overview

まず全体像:札幌でDX・AI導入に使える制度

制度名が似ていて混乱しやすいので、先に全体像を表にします。ポイントは「国の補助金が土台、市の制度はその上乗せか、賃上げとセットの別枠」という関係です。

表:札幌の中小企業がDX・AI導入に使える主な補助金(2026年7月6日時点)

制度補助上限補助率ここを押さえる
デジタル化・AI導入補助金(国・通常枠)450万円1/2(要件により2/3)土台になる国の制度。旧「IT導入補助金」。ITツール・AI導入費用が対象
札幌市デジタル化・AI導入促進補助金225万円自己負担額の1/2国の交付決定を受けた市内企業への上乗せ。DX推進計画(伴走支援)が前提
札幌市DX・賃上げ加速化補助金500万円1/2(市内IT企業と契約で2/3)賃上げ(平均3.5%以上)の誓約が条件。設備・事業費・人材育成費まで対象
人材開発支援助成金 など(研修系)制度による制度によるAI研修・人材育成の費用はこちら。解説記事参照

※ 金額・要件は公募年度で変わります。申請前に必ず各公式ページ(本文中にリンク)で最新の公募要領をご確認ください。

03
NATIONAL

National

国:デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)

長年「IT導入補助金」と呼ばれてきた国の制度は、2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称が変わりました。検索すると新旧の名前が混在しているのはこのためです。中身は、中小企業がソフトウェアやITツール(AIツールを含む)を導入する費用の一部を国が補助するもの。

  • 通常枠:補助上限450万円・補助率1/2(賃金要件などを満たすと2/3になる場合があります)
  • 対象は登録された「ITツール」の導入費用。汎用のパソコン購入だけ、といった使い方はできません
  • 申請枠・スケジュールは年度内でも複数回設定されます

正確な公募スケジュール・対象ツールは公式サイト(デジタル化・AI導入補助金 事務局)で確認してください。

現場目線の補足:「補助金があるからツールを入れる」は順序が逆で、うまくいきません。先に「どの業務を軽くしたいか」を決め、それに合うツールを選び、その費用に補助金を当てる——この順序だと、導入後も現場で使われ続けます。
04札幌市
SAPPORO

Sapporo City

札幌市:上乗せ+賃上げ型の2制度

札幌市は2026年度、市内中小企業向けに「中小企業DX加速化・賃上げ促進支援事業」を展開しています(専用サイト札幌市の案内ページ)。DX・AI導入に直接関わるのは次の2つです。

① 札幌市デジタル化・AI導入促進補助金(上限225万円)

上の国の補助金(デジタル化・AI導入補助金)の交付決定を受けた市内企業が対象で、国の補助で賄いきれない自己負担分の1/2(上限225万円)を市が上乗せしてくれる制度です。単純化した例で言うと、900万円のIT投資なら国から450万円、残り450万円の半分=225万円を市が補助し、実質の自己負担は225万円まで下がる計算になります(あくまで上限に収まる場合のモデルケースです。実際の補助額は対象経費の判定によります)。

② 札幌市DX・賃上げ加速化補助金(上限500万円)

デジタライゼーションやDXに取り組み、2027年(令和9年)3月末までに平均賃金3.5%以上の引き上げを誓約できる市内企業が対象。補助率は1/2ですが、市内の中小IT企業と契約する場合は2/3に上がります。設備備品費・事業費に加えて人材育成費も対象に含まれるのが特徴です。

2制度共通のいちばん大事な条件:どちらも、専門家の伴走支援を通じて「DX推進計画」を作成していることが申請の前提条件です(補助金だけの単独申請は不可)。伴走支援・セミナーの申し込みは専用サイトから。件数限定・先着順の運用なので、使うつもりがあるなら早めに動くのが安全です。
05進め方
HOW TO

How to

組み合わせ方と申請の進め方

制度の関係を踏まえると、札幌の中小企業の動き方はシンプルに整理できます。

  1. 「何をデジタル化・AI化するか」を決める。補助金はあくまで手段。対象業務が曖昧なままだと、DX推進計画も書けません。
  2. 市の伴走支援に申し込む。市の2制度はDX推進計画の作成が前提条件。計画づくり自体を専門家が手伝ってくれるので、ここが実質のスタート地点です。
  3. 投資の性格で制度を選ぶ。ITツール導入が中心なら「国+市の上乗せ」ルート。賃上げとセットで設備・人材育成まで広く投資するなら「DX・賃上げ加速化補助金」ルート。
  4. 公募スケジュールに合わせて申請する。国・市とも年度内の受付期間や採択回が区切られています。必ず最新の公募要領で確認してください。
札幌のDX・AI導入補助金の組み合わせ構造図(国のデジタル化・AI導入補助金の交付決定を受けると札幌市の上乗せ補助金が使える。賃上げ誓約型のDX・賃上げ加速化補助金は別ルート。どちらも伴走支援によるDX推進計画が前提)
図:制度の関係。市の2制度はどちらも「伴走支援でDX推進計画を作る」ことが入口になります。
06注意点
CAUTION

Caution

現場で見てきた注意点

生成AI研修や導入支援で札幌・北海道の中小企業の現場に入っていると、補助金まわりで同じつまずき方を何度も見ます。

  • 「とりあえずツール導入」で終わる。補助金でツールは入ったが、現場が使わない——一番多い失敗です。導入前に「誰が・どの業務で・どう使うか」まで設計し、研修や定着支援をセットにしてください(研修費用には人材開発支援助成金など別の制度が使えます)。
  • 公募情報が古い。補助金は年度で名称・要件・金額が変わります。まとめ記事(この記事も含む)は入口として使い、申請判断は必ず公式の公募要領でしてください。
  • 締切・件数の壁。市の事業は件数限定・先着順の運用です。「決算が落ち着いたら…」と後回しにすると、その年度の枠が埋まっていることがあります。
  • 賃上げ誓約は軽くない。DX・賃上げ加速化補助金の「平均3.5%以上」は経営計画に直結する数字です。補助金ほしさに誓約するのではなく、生産性向上→賃上げの道筋が描けるかで判断してください。
合同会社ゼネラリストは補助金の申請代行業ではありません。ただ、AI導入・研修のご相談では「その投資にどの制度が使えそうか」の整理まで一緒にやっています。制度情報は毎日ウォッチしているので、検討段階での壁打ちにどうぞ。サービスの詳細はこちら
07FAQ
QUESTIONS

FAQ

よくある質問

札幌市外(道内)の企業でも使えますか?+
札幌市の2制度は市内に本社がある中小企業が対象です。ただし国のデジタル化・AI導入補助金は全国の中小企業が対象なので、道内どこからでも使えます。市町村独自の上乗せ制度がある地域もあるため、本社所在地の自治体と北海道庁の中小企業支援ページも確認してみてください。
個人事業主でも対象になりますか?+
国のデジタル化・AI導入補助金は個人事業主も対象になり得ます。札幌市の制度は「中小企業等」が対象で、事業実績1年以上などの条件があります。個別の該当判断は、各制度の公募要領の対象者要件で確認してください。
AI研修や社員教育の費用にも使えますか?+
DX・賃上げ加速化補助金は人材育成費も対象経費に含まれます。また研修費用については、厚生労働省の人材開発支援助成金など別系統の制度もあります。研修×助成金の考え方は別記事で詳しく解説しています。
申請のサポートは頼めますか?+
当社は申請代行業ではないため、書類作成の代行は行っていません。ただしAI導入や研修のご相談の中で、「その投資にどの制度が使えそうか」「何から始めると計画が書きやすいか」の整理は一緒にやっています。申請手続き自体は、市の伴走支援や商工会議所などの公的サポートの活用をおすすめします。
いつまでに申請すればいいですか?+
国・市とも年度内で受付期間が区切られ、市の事業は件数限定・先着順の運用です。具体的な締切は年度・回次で変わるため、公式サイトの最新情報を確認してください。使う可能性が少しでもあるなら、伴走支援への申し込みなど「前提条件づくり」だけでも早めに動いておくのが安全です。
原駿介(合同会社ゼネラリスト代表)のプロフィール写真

原駿介(はら・しゅんすけ)/ 合同会社ゼネラリスト 代表

北海道・札幌を拠点に、中小企業の生成AI導入・業務効率化・AI研修・外部AI顧問をフルリモートで支援。研修は年間50回以上・延べ受講者1万人以上(2026年7月時点)。補助金・助成金の情報を毎日ウォッチし、AI導入の相談時に使える制度の整理まで行う。行動指針は「先義後利」。

08相談
CONTACT

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